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VR Metaverse

VR Metaverse

メタバースとは

様々な定義がされていますが、一言でいうと、「デジタル世界と現実世界のより深い融合」と言えるでしょう。もともとはニール・スティーブンスンのSF小説『スノウ・クラッシュ』にて登場した仮想空間で展開されるサービスの名称でした。そこから各企業が展開する、または展開するであろう仮想空間を使ったサービスの総称として使用されるようになりました。そういった経緯もあり、明確にこれがメタバースであるという定義は今のところなく、各企業が様々なメタバースを構想し、これからの展開を模索しています。

メタバースの定義

しかし、それではメタバースが何か、あまりにも曖昧で捉えがたいので、最も有名なメタバースの定義の一つであろうマシュー・ボールが提案している定義を掲載します。これらからメタバースは、単なるHMDを使用したVRアプリや、アバターを使用した3Dアプリではなさそうだということが見えてくると思います。

出典:https://www.matthewball.vc/all/themetaverse

  • 永続的であること
    • メタバースは「リセット」「一時停止」「終了」することなく、無限に継続します。
  • 同期的でライブであること
    • 事前にスケジュールされたイベントも、「実生活」と同じように起こりますが、メタバースは誰にとっても一貫してリアルタイムで存在する生きた体験となります。
  • 各ユーザーに個別の「存在感」を提供しながら、同時使用ユーザー数に上限を設けないこと
    • 誰もがメタバースの一部となり、特定のイベント/場所/活動に、同時に、そして(アバターなどの)個別の主体をもって参加することができます。
  • 完全に機能する経済が存在すること
    • メタバースでは、個人や企業は、他者から認められる「価値」を生み出す、非常に幅広い「仕事」を創造、所有、投資、販売し、報酬を得ることができます。
  • それぞれの世界にまたがる体験であること
    • 仮想と現実、プライベートとパブリックのネットワーク、オープンとクローズのプラットフォームなどにまたがる広域な体験となります。

  • それぞれの体験にまたがる相互運用性を提供すること
    • データ、デジタルアイテム/アセット、コンテンツなどがそれぞれの仮想や現実での体験にまたがる存在となります。
    • 例えば、カウンターストライクの銃のスキンは、フォートナイトの銃のスキンに使用することもできますし、Facebookを通じて友人にそのスキンを贈ることもできます。
    • 同様に、ポルシェのWeb サイトでデザインした車をRobloxで使用することもできます。
    • それと比較して現状のデジタル世界はまるで、全ての店が独自の通貨を使い、独自のIDカードを必要とし、異なるドレスコードを持つショッピングモールのようなものです。
  • 幅広い人々・組織によって作成・運営される「コンテンツ」と「体験」が存在すること
    • 個人もいれば、非公式に組織されたグループや、営利目的の企業などがそれぞれにコンテンツ・体験を作成・運用することができます。

メタバースの構成要素

では、少し解像度を上げて、メタバースがどのようなテクノロジーによって構成されると予想されているか見ていきましょう。

  • デバイス
    • 仮想空間での体験というと、OculusQuestなどのVRヘッドセットやARグラスなどのイメージが強いですが、メタバースでは、それだけに留まらずスマホやPCなど、ありとあらゆるデバイスで体験されるようになります。
  • アプリ
    • 様々なアプリが開発されていますが、共通している点は、3Dの仮想空間で自分独自のアバターを使用してコミュニケーションが取れる点や、自分でコンテンツが作成して、それを販売することができる点です。
    • VRChat、Boblox、フォートナイトが現状メタバースに最も近いアプリだといわれています。
  • NFT
    • 実は暗号資産であるNFTもメタバースを構成する重要な要素となると目されています。
    • NFTと紐づけられたバーチャルグッズで各プラットフォームを飛び越えて価値が担保され、どのメタバース内にもそのグッズを持ち込むことができるようになるなど、相互運用性や経済圏の面で活用が期待されています。
    • ただ、注意が必要なことは、グッズの3Dモデルなどのコピーガードの機能をNFT単体で行うことはできません。
    • 普及とともにグッズの贋作や海賊版が出回ることも予想されるため、対応が追加で必要になると考えられます。
  • サーバー
    • 現実に似た世界を構築するというメタバースのコンセプトの上では、サーバーサイドも非常に重要な役割を果たします。
    • PhotonやNormcoreなど、ある程度構築済みのリアルタイム通信用のサーバーアプリを使用するケースも増えてきています。
  • ゲーム開発エンジン
    • UnityやUnreal Engineなどゲーム開発エンジンの発達とともに、ゲーム開発が民主化され、誰でもメタバースに近い世界を構築できるようになりました。
    • これは幅広いクリエイターに支えられる必要があるメタバースにとっても重要なテクノロジー一部です。

まとめ

ここまで、メタバースという概念や、各社の取り組みについて見てきました。まだまだ始まったばかりのコンセプトであり、これから様々な展開がされていくと思われます。随時こちらのページも加筆・修正していきたいと思っています。よろしくお願いいたします。

我々、カディンチェ株式会社もVR/AR企業として、
ソニーグループ株式会社様との『ソードアート・オンライン –エクスクロニクル– Online Edition』の開発や、バーチャルプロダクションスタジオの構築など、様々な角度からメタバース事業を推進してまいりました。もし、メタバース事業や開発を考えている等のご要望がある場合には、こちらからご連絡を頂ければ、お話できるかと思います。

皆様のご参考になれば幸いです。

 

海外の取り組み

それでは、海外企業の取り組みを見ていきましょう。

【Meta】

メタバースのリーディングカンパニーとならんとするのが、Metaです。Facebookという知名度のある社名を変更するほど、メタバースという概念に賭けています。フルCGのVRから、現実の風景に溶け込むARまで、彼らの幅広い取り組みを見ていきます。

出典:https://www.youtube.com/watch?v=Uvufun6xer8&t=3s

 

  • 仮想空間アプリ
    • 「Horizon Worlds」、「Horizon Workrooms」、「Horizon Home」などがすでに発表されています。
    • 仮想空間上でワールドを作成して公開することができます。また、他ユーザーの作成したワールドを体験することができます。
    • 他にも、Zoomなどのようなミーティングツールとして、仮想空間上でスケッチしたり、データを共有しながら会議をすることができます。
    • 新も発表された機能では、自分のホームを作成して、模様替えをしたり、ゲストを招いたりすることができます。
  • ARスマホアプリ
    • 「Spark AR」、「Polar」などがあります。
    • ARエフェクトをInstagramなどで出したり、それを撮影したりすることができます。
  • 開発者用ライブラリ
    • 「Presence Platform」、「Multipeer API」など。
    • パススルーカメラの使用から、ハンドトラッキング、音声操作までカバーするVR/MRアプリの構築用SDKです。
  • デバイス
    • 「Oculus Quest Pro」、「Project Nazare」など。
    • VRデバイスとして、Oculusシリーズを展開していますが、そこによりハイエンドなHMDが追加されるようです。
    • また、ARデバイスの開発も継続されており、定期的に進捗が報告されており、どこかの段階でリリースされると思われます。

【Nvidia】

深層学習の進歩や暗号通貨の普及によって、急速に存在感を増しているNvidiaもメタバースへの参入を表明している企業です。彼らは他とは一線を画す、よりBtoBに近いメタバースの構築を目指しており、その動向が注目されています。

出典:https://blogs.nvidia.co.jp/2021/08/25/what-is-the-metaverse/

  • Omniverse 
    • Omniverseでは、仮想世界で現実をシミュレートすることができます。
    • 光の反射や物理挙動など様々な面において精緻に現実を模倣し、仮想世界で例えば、車両の事故シミュレーションなどをすることができます。
    • これによって、企業はコストを下げながら、様々な実験や学習を仮想世界で行うことができます。
    • また、コラボレーション機能も充実しており、仮想世界でクリエイター同士がCGやアニメーションを共同で作成することができます。