PlayStation VRが2016年10月に発売

2016年3月

米国で3/14〜18まで開催しているゲーム開発者を中心とした会議のGDC(ゲーム・デベロッパーズ・カンファレンス)にて、株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)が、バーチャルリアリティゲーム機器となるPlayStaytion VR(以下、PS VR)に関する発表を行いました。プレスリリースも公開され、PS VRの発売日は2016年10月、希望小売価格は44,980円との正式発表です。

ps vr

PS VRコンテンツの開発には、230以上のデベロッパーが参画していて、2016年末には複数のソフトウェアタイトルが投入されます。また、映像制作会社であるルーカスフィルムとゲーム販売会社のエレクトロニック・アーツが提携し、「Star Warsバトルフロント」のVR版も開発が進んでいるという発表も行われました。

PS VR機器を使用することで、PS4メディアプレーヤー上に「VRモード」が表示され、撮影した360度動画コンテンツの再生が可能となります。
実映像のVR体験を提供する弊社としても、PS VRを活用したバーチャルリアリティ技術の普及やVRを使った社会の課題解決を模索していきたいと思います。

PlayStation VR商品概要

株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメントのプレスリリースページにてご覧頂けます。

psvr2

パノラマカメラ:Theta SとSP360 4K

2015年11月

2015年10月にリコーからThetaの第3世代であるTheta Sが、また11月にはコダック(日本での販売はマスプロ電工)からSP360の第2世代であるSP360 4Kが発売されました。それぞれ従来版と比較すると以下の様な改善点があり、一部の制作案件でも使用可能な画質になりつつあると考えています。
■高画質化:高解像度感化と高感度化
■ライブストリーミング対応:HDMI等でライブビューが可能に
■ボディが黒色に

Theta S と SP360 4Kのカメラスペック比較表

1台全天球撮影可能なTheta Sとアクセサリが充実したSP360 4K、カメラのスペックは以下のとおりです。

theta-sp360

カメラ Ricoh Theta S KODAK PIXPRO SP360 4K
大きさ 44 x 130 x 23mm 41 × 50 × 38mm
重さ 125g 103g
動画の解像度・フレームレート 1920×1080 pixel 30fps
元データは双眼魚眼
2880×2880 pixel 30fps
元データは一眼魚眼
ライブストリーミング対応 HDMIとUSBで対応 HDMIで対応
全天球化 1台にて全天球対応 垂直方向235度のため
全天球化には前面背面の2台必要
価格(税込み) 42,800円 64,260円
コメント ピクセル数的な解像度は従来版と変わっていないものの、センサーが変わったことによって昼夜ともに解像度感・高感度化が大幅に改善されています。マルチカメラを使用する場合は複数カメラによる視差の問題があるために近距離が撮影できないケースがありますが、そのようなケースでTheta Sを使用するのも良さそうです。 底面が映らない垂直235度のカメラですが、防水ハウジングやヘルメット装着用マウントなどのアクセサリが充実しており、スポーツなどのエクストリーム環境での撮影に向いています。また2台を使用する場合のダブルベースマウントも公式に発売が予定されており、専用ソフトウェア(パノラマ合成のスティッチ?)も今後発表される予定だそうです。

Theta S と SP360 4Kの作例比較

それぞれ会議室で約10秒ずつ撮影してみました。撮影の設定は自動モードです。以下に元データ、それぞれ公式アプリで2:1のエクレクタンギュラーに変換した動画、PanoPlaza Movieで同条件(1920×960ピクセル、30fps, 2Mbps)で変換・エンコードしたデータも掲載しておきますので必要に応じてご利用下さい。

公式アプリでエクレクタンギュラーに変換したデータ23MB26MB

カメラ Ricoh Theta S KODAK PIXPRO SP360 4K
オリジナルデータ 双眼魚眼 23.1MB 一眼魚眼 84.2MB
PanoPlaza Movieで変換・エンコードしたデータ 2.9MB 2.9MB

■Theta Sで撮影してPanoPlaza Movieにアップロード・エンコードした動画(オリジナル画質ではありません)

■SP360 4Kで撮影してPanoPlaza Movieにアップロードした・エンコードした動画(オリジナル画質ではありません)


動画内の大型のディスプレイのDELLというロゴや天井の模様のくっきり感や、画像全体の明るさや色調にて違いがあることがわかりますね。一つの例としてディスプレイのロゴの部分をズームしたスクリーンキャプチャを掲載しました。左がSP360 4Kで、右がTheta Sです。

comparison2

それぞれ元動画は円形に映っており、Theta Sの方の解像度(映っている円形の面積)は大体480x480xπx2眼=460,800πで、SP360 4Kの解像度は1440x1440xπx1眼=2,073,600πです。この解像度の差がくっきり感には影響していると思われます。全天球を撮るならTheta S、足元や一部が不要ならばSP360 4Kという使い分けが良さそうですね。

パノラマライブストリーミングでの利用方法

Theta SもSP360 4Kもライブビューで確認できる映像フォーマットはTheta Sが双眼魚眼で、SP360 4Kが一眼魚眼になっており、(少なくとも当社が用いている配信システムでは)ともに2:1のアスペクト比であるエクレクタンギュラーフォーマットに変換する必要があります。

 

RICOH THETA Sのパノラマ動画撮影方法

2015年10月

RICOH THETA Sのパノラマ動画撮影方法をご紹介します。

THETA S本体での撮影

theta-s1

THETA S の側面には、上から電源ボタン、無線ボタン、撮影モードボタンと3つのボタンが並んでいます。
動画撮影の場合、まずは電源を押して青いランプが点灯するのを確認します。
その後、THETA前面につく撮影モードランプで、静止画モードか動画モードかを確認します。
(写真は動画モード。上はwi-fiマーク)
その状態でシャッターボタンを押すと動画撮影の開始、もう一度押すと録画を終了する。

スマホによる遠隔操作のための設定

theta-s2

App storeで“RICOH THETA S”のアプリを入手します。
スマホとTHETAのWi-fiボタンをONにして「THETA+シリアルナンバー+.OSC」と接続します。
パスワードはTHETA底面に書いてあるシリアルナンバー(アルファベット除く)である。

スマホによる遠隔操作での撮影

theta-s3

スマホ接続されると、左のような画面に表示が変わります。
動画モードの状態の画面にし、真ん中のマークを押すと動画撮影開始を開始し、もう一度押すことで録画が終了されます。

 

Ladybugを用いたパノラマ動画ライブストリーミング検証

2015年9月

360度映像を撮影可能なPoint Grey社のLadybug 3を使用して、ライブストリーミングの検証を行いました。ハードウェア構成→使用機材、ソフトウェアの概要→配信→表示の流れに沿って、以下で説明します。

ハードウェア構成

まずはライブストリーミングの撮影・送出に必要なハードウェアを準備します。当ブログの「VahanaVRによるパノラマ動画ライブストリーミング検証」を参考にして、以下の様なハードウェア構成にしました。
・LadyBug 3 : Point Grey社
・IEEE1394 ケーブル
・PC:マウスコンピュータ MDV ADVANCE GX シリーズ MDV-GX9530X2-SH
・インターフェースボード : Ti社製 XIO2213搭載 IEEE1394B-PCIE

使用機材、ソフトウェアの概要

・LadyBug3
LadyBug3は、6台の1600×1200ピクセルカメラが搭載されており、販売元のPoint Grey社から配布されているSDKを使用することによって6枚の画像をスティッチし2048×1024ピクセルの1枚の画像にすることが可能です。
・ffmpeg
ffmpegは動画のエンコードツールです。動画を指定したコーデックや解像度に変更したり、画像から動画を作成することが可能です。またOutput先をRTMPサーバーのアドレスにすることによってRTMPストリーミング配信も可能です。

配信

LadyBug3で連続撮影し、ffmpegにピクセルデータを渡すことによってエンコードしRTMP配信を行います。ネット環境は無線では配信が不安定な状態となるため、有線での配信が必要となります。また、PCに外部マイクを接続することによって音声も同時に配信が可能です。なおffmpegは入力データから推測しある程度自動で適当なフォーマットにエンコードしてくれますが、推測できない場合や自分で指定したい場合はオプションで指定することでエンコードが可能です。
・コーデック : H264
・フォーマット : flv
・Output Size : 2048×1024 (pixel)
・Outputファイル名 : ここで配信先のサーバーのURLを入力します
・FPS : LadyBug3で画像を取得できる最大FPSが15FPSとなっているので、15FPSを指定します

表示・ビュワー

上記できるのはパノラマライブストリーミングの配信(送出)までで、受信(表示)するビュワーは自分で用意する必要があります。当社ではまずはパノラマ動画共有プラットフォームであるPanoPlaza Movieのビューワーに対して配信を行うことで、パノラマ動画の表示を実現しました。将来的にはスマートフォンやOculus Riftのようなヘッドマウントディスプレイ(HMD)でも見られるように対応していきたいと思っています。

評価・まとめ

Ladybug3でのリアルタイムストリーミング配信をした場合、LadyBug3の仕様からFPSが15FPSが限界となっています。最近のカメラからすると少しFPSが低いように感じられますが、実際の映像を見た限りリアルタイムストリーミング映像としては十分なFPSだと感じられました。

公開実験:

本システムを利用した公開実験をVRコンソーシアムの2015年9月11日(金) 19:00〜21:00に開催予定のVRCクリエイターズ・トーク vol.2「VR時々放談 〜360°動画技術の現状と展望〜」の配信に利用予定です。配信URLはこちらからアナウンスがある予定ですので、是非ご覧頂ければと思います。
(執筆:柴原直也)

VahanaVRによるパノラマ動画ライブストリーミング検証

2015年8月

360度映像をリアルタイムに配信可能なVahanaVR(VideoStitch社)を使用して、ライブストリーングの検証を行っています。VahanaVRを使ったライブストリーミングではどんな事が可能なのか検証を進める中でわかってきた内容をご紹介したいと思います。

VahanaVRによる配信までの一連の流れ

ハードウェア接続→事前準備(スティッチ)→配信→表示の流れに沿って、以下で説明します。

ハードウェア構成

まずはライブストリーミングの撮影・送出に必要なハードウェアを準備します。パノラマ専門ブログであるPanoramania Diaryの「VideoStitch Vahana VR 1.0正式リリース – 世界初の360videoライブ配信ソリューション」を参考にして、当社では以下の様なハードウェア構成にしました。GoPro Hero3+ 6台:Hero3だと原因不明のプチプチ音のノイズが乗りました
GoPro 6台用リグ:F360 Broadcaster
Micro HDMI – HDMIケーブル 6本:カメラとPCを離すための5mの延長ケーブルも
Mini USB – USBケーブル 6本:GoProに給電するため、USBハブとともに
PC:マウスコンピュータ MDV ADVANCE GX シリーズ MDV-GX9530X2-SH
HDMIキャプチャボード 2つ:Magewell XI400DE-HDMI

なお、講演のストリーミングのためにGoProに外部マイクを使用する場合は、USBインターフェイスを使うことになるためGoProへの電源供給はできなくなります

VahanaVRでの事前準備

リアルタイム配信するためには、事前に6台の映像を1つの360度動画にするスティッチする事前準備が必要になります。スティッチ自体はVahana VRにて自動で行われますが、設置環境によっては、スティチがエラーとなる場合があり、その場合は、カメラを置く位置を変えたり、地面や壁など平面になっている場所に物を設置したりして空間に特徴を出し、スティッチしやすい環境を用意します。

配信

Vahana VRでは、360度全方位のリアルタイム映像をローカルPC上に保存したり、RTMP配信・CDNサーバを使用してインターネット上に配信する事が可能です。ネット環境は無線では配信が不安定な状態となるため、有線での配信が必要となります。なおVahana VRで配信する映像フォーマットや変更可能なパラメータは以下のとおりです。

映像はH264、音声はAACでエンコーディングされます
Output Size:1920 x 960 (pixel)で使用しています
Stream URL:配信先のサーバーを設定します
Bitrate:送受信両側の帯域と画質のバランスから500btis/sにしてます
FPS: 30FPSにしてます

表示・ビューワー

Vahana VRでできるのはパノラマライブストリーミングの配信(送出)までで、受信(表示)するビュワーは自分で用意する必要があります。当社ではまずはパノラマ動画共有プラットフォームであるPanoPlaza Movieのビューワーに対して配信を行うことで、パノラマ動画の表示を実現しました。将来的にはスマートフォンやOculus Riftのようなヘッドマウントディスプレイ(HMD)でも見られるように対応していきたいと思っています。

VahanaVRを使うにあたり検討が必要な事(2015年8月現在)

GoPro内部のマイクでRTMP配信を行うと音声が小さく出力されます。弊社では、音声を増幅する外部マイクを使用して配信先でも音声が聞こえる様に検討を行っております。また、RTMP配信では、映像と音声が同期しない場合があり、映像が数秒遅れて再生されます。

VahanaVRで欲しい内容

現状はスティッチが自動でしか行えず、カメラの設置環境によってはカメラの繋ぎ目がハッキリと確認できるためスティッチ状態を微調整できる機能が欲しいところです。また、画面全体の明るさ補正を行う機能がないため、今後のバージョンアップで機能追加を期待したいところです。

パノラマライブストリーミングの今後

最近では、360camや超広角レンズを搭載したGoPro1台などでもライブストリーミングが可能になりつつあります。ここで紹介したGoProを6台使用する以外のもっとシンプルなカメラ構成でのストリーミングも実現されていくでしょう。また受信側も徐々にスマートフォンやヘッドマウントディスプレイでも表示できるようになりより一般化が近くなってくると思います。そうなるとパノラマライブストリーミングの応用先も講演系イベント、音楽系イベント、スポーツイベント、定点ストリーミングなどいろいろな例が出てくると思います。生中継は固定画角映像ではなく、全方位系バーチャルリアリティで見る時代が到来しそうです。

VRヘッドセット最新情報:「Morpheus」と「FOVE」

2015年6月

2015年現在、VRヘッドセット製品としてはOculusが最も注目を集めていますが、Samsungの「Gear VR」の一般発売に加え、ソニー・FOVEなども製品開発を行っておりVRヘッドセットの話題が続々と登場しています。今回は未発売ではあるがVRヘッドセットを開発しているソニー・FOVEについて最新情報を調査し、現在判明している情報をお届けします。既に一般発売されている「Gear VR」のスペックおよび実体験レポートなどはまた別の機会にご紹介します。

Sony :「Project Morpheus」

ソニーはプレイステーション4向けのVRヘッドセットディスプレイ「Project Morpheus(モーフィアス)」を開発しています。3月に実施されたGame Developers Conference2015(GDC)で展示されたプロトタイプでは、ディスプレイに5.7インチの有機ELディスプレイが採用されており、2014年に発表された開発版よりディスプレイ性能が向上しました。また、解像度は1920×1080(RGB毎)、視野角100度、リフレッシュレートは120HzとOculus Riftの製品版で予定されている90Hzを上回る描画速度となっています。描画の遅延性能の指標となるレインテンシーも18ms以下で低遅延を実現予定とのことです。

価格は非公表で、リリースは2016年前半を予定しており、プレイステーション4向けのゲーム開発者用プラットフォームを準備中との事です。今後どのようなソフトが提供されるのか注目したいと思います。

FOVE

FOVE(フォーブ)は視線追跡機能を搭載したVRヘッドセットディスプレイを開発している日本のスタートアップです。FOVEは一般販売に向けてKickstaterで資金調達を開始しており、既に目標の25万ドルを達成しています。FOVEで特に特筆すべき点は注視している部分のみを高精度にレンダリングし、それ以外の部分は精度を下げ再生時の負荷を減らす技術が使われている点で、通常再生の約1/6の負荷削減となるとの事です。通常、Oculusを始めとするVRヘッドセット製品ではゲーム用で使う様なGPU性能に優れたハイエンドPCを使う必要があります。しかし、FOVEでは上述の技術によって再生時の負荷を軽減できるため、低価格PCでも快適なVR体験を行える可能性があり、一般ユーザーへの普及に期待したいところです。

スペックは5.8インチのディスプレイ、解像度は2560×1440、視野角100度以上、フレームレート90fpsの予定で、本体重量が400gとOculus Rift DK2の440gより軽量になるとの事です。

2016年春にはKickstarterでの出資者に製品を送付予定で、視線追跡機能を利用して、手や腕を使わず視線や瞬きだけでピアノを弾くユニークなプロジェクトも行われており、今後のデモコンテンツも含めて同社の動向が注目されます。

Oculusが製品版の推奨スペックなど最新情報を公開

2015年6月

仮想現実の体験が可能なHMD(ヘッドマウントディスプレイ)開発を手掛けるOculusがコンシューマ向けの製品版を2016年Q1にもリリース予定とブログにて発表しました。

Oculusは現在、開発者を対象とした第2世代といえる「DK2」を販売しています。また製品版へのリリースに向けたプロトタイプ「Crescent Bay」を開発中です。この「Crescent Bay」では、リフレッシュレートが75fpsから90fpsとなっており「DK2」と比較してトラッキングシステムが改善され、頭を動かしたときにスムーズに追随する様になっています。そのため、「DK2」でVR酔いするコンテンツでも酔いの程度が軽減される事が期待できます。その他の主な変更点として、大幅に軽量化されており、解像度は両眼合わせて2160×1200(DK2は1920×1080)と高解像化し、ヘッドフォンが標準装備されています。

製品版のハード面・ソフト面の更なる情報は数週間のうちに公開される予定で、製品発売までに順次イベントなどで実体験できるのではと思われます。また、プレオーダーは2015年後半に予定しているとのことです。

なお、現在公開されている製品版の推奨スペックは以下の通りです。

Oculus製品版の推奨スペック(2015年5月現在)

  • 【グラフィック性能】 NVIDIA GTX 970 / AMD R9 290 以上
  • 【CPU性能】 Intel i5-4590 以上
  • 【メモリー】 8GB以上
  • 【OS】 Windows 7 SP1以上
  • 【ポート】 HDMI 1.3(297MHzでのダイレクト出力が必要) USB 3.0ポート×2

上記スペックはWindowsのデスクトップを想定しており、ノートPCでスペックを満たしていたとしても、HDMI出力が内蔵GPU経由となる機種では閲覧に不具合が生じる可能性があるという事です。また、Mac OSとLinuxには当面サポートしないと発表しています。

PanoPlaza Movieに360度動画をアップしよう:THETA編

2014年12月

Ricoh Theta m15で撮影した動画をパノラマ動画共有サイトPanoPlaza Movieに掲載するまでの手順をご紹介します!

準備するもの

・360度カメラRICOH THETA m15
・パソコン
・USBケーブル:THETAとPCの接続用

Thetaで動画を撮影しよう

wi-fiボタンを押しながら電源ボタンを押して起動すると、青いランプが点滅。
撮影ボタンを押して撮影を開始し、終了時も同じボタンを押す。

動画をパソコンにインポートしよう

THETA m15とパソコンをUSBケーブルで接続し、動画をパソコンにインポートする。
Macの場合はiPhotoを使用する。

動画を変換しよう

“RICOH THETA”で検索し、THETAのアプリをインストールする。
その後、動画をインポートして変換する。

PanoPlaza Movieへアップロード

PanoPlaza Movieを開き「ファイルを選択」から動画をアップロードする。
https://movie.panoplaza.com
タイトル・概要・場所・公開設定もここで行えます。



以上で、Thetaで撮影した360度動画が公開されました!

使い方デモムービー

動画に対応したRICOH THETA m15 (第2世代)新発売

2014年10月

昨日(2014年10月28日)、パノラマカメラであるRICOH THETAの第2世代である「m15」が発表されました。その記者発表の直後に行われた「RICOH THETA 公式ファンミーティング」に参加し、実際に実機やデモを見てきたので報告いたします。なお、一般的な製品概要等はEngadgetITMediaに詳述されているので、ここではパノラマ動画を中心とした実機・画像を見た印象を記します。

RICOH THETA m15 概要

概要は以下の通りですが、静止画の撮影性能はそのままで、パノラマ動画撮影に対応し、価格は従来より安くなり、カラーバリエーションが4色展開になっているのが主な特徴です。
・発売は2014年11月14日予定で、3万5千円程度
・ハードウェアは従来版と同様のもので、ファームウェアアップデートで新機能を実現
・パノラマ静止画に加えて、パノラマ動画の撮影にも対応
・開発者向けのAPI/SDKも発売日に公開予定
・色はホワイト、ブルー、ピンク、イエローの4色展開
・Wifi転送速度が従来の約2倍になり、スマホ連携が軽快に

パノラマ動画対応

やはりと言うべきか、いちはやくと言うべきか、Kickstarter等でアナウンスされている多くのパノラマ動画カメラに先駆けて、パノラマ動画対応しました。
・最大撮影時間は3分間で、それ以上撮影する場合は一度録画停止をしてから再度撮影
・撮影した動画ファイルは魚眼形状の動画が二つ並んだ状態(デュアル・フィッシュアイ)
・パソコン専用アプリで変換すると一般的なエクレクタンギュラー形式(横:縦=2:1)になる
・専用のプレーヤーで開くとぐりぐり回転できるようになる
・theta360.comというウェブにアップロード公開する際は一つのファイルあたり5MB(約10秒)が制限
・この制限はiOSの3G環境下でのダウンロード制限に合わせているそう
・解像度はおおよそ水平1920ピクセルx垂直960ピクセルで、フレームレートは15FPS

昨今のPCやスマートフォンで閲覧する分には十分な解像度と言えるでしょう。高解像度ディスプレイや今後出てくるであろう高解像度ヘッドマウントディスプレイではやや物足りなく感じる可能性はあります。実際に動画を見ましたが、カメラが2つであり、ハードウェアとして動画のフレーム間同期が取られているので、パノラマ合成も綺麗にされてました。

開発者向けAPI/SDKの公開

11月14日の発売と同時に公開されるのが開発者向けのAPI(Application Programming Interface)とSDK(Software Development Kit)です。これら開発キットでは、THETAを制御できるだけでなく、THETAで撮影した静止画のEXIF情報を取得できるライブラリも付属されているということで、THETAを用いたアプリケーション開発が容易になりそうです。PC上で動作するソフトウェア(例えばパノラマのプレーヤー等)に関することは今回は公開されないそうです。iOS・Androidの2バージョンが公開されます。

まとめ

こちらのブログでは約1年前にTHETAについて触れていましたが(前編中編後編)、当時私たちが期待していた通りの製品が出てきたという印象です。これまではある程度の専門性がないと撮影できなかったパノラマ動画が誰でも3.5万円で撮影できるというのは大きな進化であり、また関連するネットサービスなども出てくるのではないでしょうか。ファンミーティングの登壇者からはさらなる高画質化、小型化、防水化、背面ディスプレイ、リアルタイム動画確認等に対する要望も挙げられていましたが、ますます今後のパノラマ動画やそれを囲む環境が楽しみです。

パノラマ動画カメラ

2014年6月

パノラマ動画専用カメラの出現

当社ではパノラマ動画の撮影には、GoProというアクションカメラを6台使用した撮影機材を用いて撮影しています。この撮影手法では、完成動画の解像度が高くなるメリットはあるものの、6つの動画ファイルをパノラマ合成するという手間がかかるのも事実です。パノラマ動画が人気が高まる昨今、いよいよハードウェアで撮影からパノラマ合成までしてくれる、パノラマ動画カメラの発表が相次いでいます。ここでは個人的な備忘録の意味も込めて、パノラマ動画専用カメラの概要をまとめておきたいと思います。
追記:2014年10月29日にTHETAを追加。
追記:2014年12月16日にSP360を追加。
追記:2015年1月6日にALLIE、Project Beyondを追加。

RICOH THETA m15

2014年11月14日に発売が決定し、開発者向けのAPI/SDKの公開も決まっているのが、RICOH THETA m15です。詳細については、「動画に対応したRICOH THETA m15 (第2世代)新発売」としてブログ記事を記載しましたが、他のパノラマ動画カメラに先駆けての発売や、個人利用としては実用レベルである画質など、他の製品と比較して1,2歩先を行っているでしょう。

・スペック:カメラは2つ、各約180度(魚眼)の視野角。
・発売時期:2014年11月14日
・価格:3.5万円
・動画解像度:最大 1920p/15fps
・大きさ・重さ:42mm(幅)×129mm(高さ)×22.8mm(17.4mm※4)(奥行き)・約95g
THETA (開発会社:日本)の詳細ページはこちら

KODAK PIXPRO SP360

KODAK PIXPRO SP360 は11月21日に KODAK(販売代理店:マスプロ電工)から発売された手のひらサイズのアクションカム。最大の特徴はその画角と付属ソフトの性能です。F2.8の明るい単焦点レンズを備え、FullHD 360°×214°の全方位視野での撮影が可能です。Wi-Fi経由でPCにデータが転送できることに加え、iOSおよびAndroid用のアプリからもコントロールが可能です。「防水ハウジング」「自転車用ヘルメットストラップマウント」など多様なアクセサリーも嬉しいですね。

・スペック:カメラは1つ、水平方向360度、垂直方向214度。耐衝撃、防滴、防塵、耐低温。
・発売時期:2014年11月発売済み。
・価格:オープン価格(マスプロWebサイトでは税別41.500円)
・動画解像度:Full HD撮影1920×1080:30fps
・大きさ・重さ:手のひらサイズで103グラム
SP360(販売代理店:日本)の詳細ページはこちら

Bublcam

Bublcamはここに掲載しているカメラの中では最も早く発売が予定されており、先行者利益のようなものを獲得できる可能性が高そうです。球形のデザインは洗練されており、スマホアプリ、開発者向けのSDKやAPIの提供、クラウドでの保存等にも対応予定で、一般ユーザから開発者など幅広いユーザに受け入れられそうです。BublcamのKickstarterでは目標額10万カナダドルに対して、約35万ドルの獲得が決定してますね。

・スペック:カメラは4つ、各190度の視野角。
・発売時期:2014年9-10月
・価格:579 米ドル
・動画解像度:最大 1080p/15fps
・大きさ・重さ:半径4cmの球状・280グラム
Bublcam (開発会社:カナダ)の詳細ページはこちら

360cam

360camを開発しているのはフランスのGiroptic社で、この会社は360camの前にはGirocamというパノラマ静止画カメラを開発・販売していました。実は弊社も1台所有しており、パノラマ静止画の合成処理がハードウェア内で出来ることから重宝しておりました。パノラマに関する実績という意味では360camは安心かと思っています。また、360camのKickstarterでは目標額15万ドルに対して、すでに110万ドル(2014年6月現在)の獲得を達成しており、開発に必要な資金力も十分なのかもしれません。アクセサリーも水中用レンズキャップや、ストリーミング用付属デバイス、スマホアプリ等充実しており、もっとも高機能と言えるでしょう。

・スペック:カメラは3つ、各185度の視野角、合計360度x300度。防水。
・発売時期:2014年11月
・価格:249 米ドル(アクセサリー無し/Early Bird版)から
・動画解像度:2048×1024/30fps
・大きさ・重さ:手のひらサイズで180グラム
360cam (開発会社:フランス)の詳細ページはこちら

CENTR

CENTRの開発は元アップルのエンジニアが中心となっているそうです。円筒形のデザインが示す通り、水平方向は360度カバーできますが、天頂と底面は撮影できないようです。スマホアプリからCENTRの各種設定も変えられるようになるようです。CENTRのKickstarterでは、目標額90万ドルに対して60万ドルしか集まらず、こちらでの資金獲得は失敗に終わってしまったのが残念でした。

・スペック:カメラは4つ、各110度の視野角
・発売時期:2015年2月
・価格:399 米ドル
・動画解像度:6900×1080/30fps
・大きさ・重さ:半径約3.5cmの薄い円筒状・250g
CENTR (開発会社:アメリカ)の詳細ページはこちら

360fly

360flyは、米Voxx社とEyeSee360社が共同開発したパノラマビデオアクションカメラ。特徴としては他のパノラマカメラと異なり広角魚眼レンズを1つだけ搭載したカメラです。またサイズもテニスボールサイズ大なので、他のパノラマカメラと比較すると、小さめであることも特徴的です。使用用途はヘルメット上部につけてのスポーツや、テーブルの中央に置いてパーティーの撮影など一般消費者向けです。

・スペック:カメラは1つ。合計360度✕240度
・発売時期:2014年末
・価格:約400 米ドル(予想)
・動画解像度:不明
・大きさ・重さ:手の平サイズの球体・120g
360fly(開発会社:アメリカ)の詳細ページはこちら

Ladybug5

Ladybug5はカナダ、バンクーバーにあるPointGrey社の製品で、同社の全方位パノラマデジタルカメラLadybug3の後続機です。五角形で縦長のボディに6台のレンズが付き、上方含めた360度の領域をカバーします。値段帯などからハイエンド向けの製品で、消費者というより企業向けの製品と言えます。

・スペック:カメラは6つ。合計360度✕180度
・発売時期:発売済み
・価格:約20,000 米ドル
・動画解像度:2448×2048/10fps
・大きさ・重さ:五角柱型・3000g
Ladybug5 (開発会社:カナダ)の詳細ページはこちら

iSTAR

iSTARは、イギリスのNCTech社の製品で、本体に4つのカメラとレンズが配置され、本体内部でパノラマが合成される。いくつかモデルがあり、iSTAR Fusionでは静止画のみ、iSTAR Pulsarでは動画撮影機能に加え、PCやモバイルへのライブストリーミング機能もつく。タブレットなどからのWi-Fi操作等も可能。Ladybugシリーズと比較すると少々安価ですが、こちらもハイエンドで企業向けの製品であると言えます。

・スペック:カメラは4つ、各137度の視野角。合計360度✕275度
・発売時期:発売済み
・価格:7,995 / 13,495 米ドル
・動画解像度:10,000×5,000px±7%
・大きさ・重さ:約10㎝の立方体型・1400g
iSTAR(開発会社:イギリス)の詳細ページはこちら

ALLIE

ALLIEは米国にあるIC Real Texh社の製品で、水平方向360度かつ垂直方向360度を撮影できるパノラマビデオカメラです。WiFi機能を搭載しており、専用アプリ上で撮影した映像をiPadやiPhone・Androidなどで閲覧する事ができます。ラインナップはプロ用/ホーム用/ホビー用の3種類に分かれているので、目的に沿ったデバイスを選定できます。

・スペック : カメラ2つ、水平方向360度、垂直方向360度、8倍デジタルズーム(Pro)、4倍デジタルズーム(Home/Play)、ifi機能、撮影時間2時間(SD使用時)
・発売時期 : ALLIE Pro(2015年3月)、ALLIE Home(2015年後半)、ALLIE Play(2015年後半)
・価格 : ALLIE Pro(3000米ドル)、ALLIE Home(500米ドル未満)、ALLIE Play(500米ドル未満)
・レンズ : 13メガピクセル(1レンズ辺り)、720dpi
ALLIE(開発会社:米国)の詳細ページはこちら

ALLIE Pro

Project Beyond

Project Beyondは韓国のSamsung Electronics社で開発中の製品で、3Dの360度動画を撮影できる高精細カメラです。合計17台のHDカメラで全方位の3D動画を記録でき、さらにリアルタイムでVRヘッドセット「Gear VR」に映像をストリーミング再生可能なため、イベントなどをリアルタイムで配信できます。は現在は開発段階であり、発売は未定です。

・スペック : カメラ17台、水平方向360度、垂直方向360度、3D撮影、ストリーミング再生
・発売時期 : 未定(開発段階)
・価格 : 未定
・カメラ : 35メガピクセル(1カメラ辺り)
・大きさ : 直径約6インチ(約15cm)
Project Beyond(開発会社:韓国)の詳細ページはこちら

 

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