空間表現技術の可能性

2012年7月

空間表現技術への取り組み

世の中の多くのウェブサイトは空間を取り扱っています。ショップ、ホテル、レストラン、不動産、観光地などなどポータルサイトやウェブサイトを通じてアピールされる空間は多く存在します。しかし、それら空間をどう表現するかについては、ワールドワイドウェブやブラウザが出来て以来あまり進化がなく、空間の一部を切り取った静止画像でした。カディンチェは創設以来、この空間表現技術の研究開発に取り組んできています。

3Dスキャニング→3Dモデリング

当初はレーザースキャナとパノラマカメラを用いて、空間内の形状情報とテクスチャ情報を取得・統合し、3Dモデルを構築していました。見た目だけでなく大きさや形までもウェブ上で再現するという狙いです。セカンドライフなどの3次元仮想空間も盛り上がっていた時期でしたので、実空間をベースにした3次元空間が作れればインターネットはもっと面白くなると考えていたのです。この3Dモデリングについては、基盤技術は完成したものの、実際にお客様に販売・提供するには当時の時点ではコスト的に現実的ではないと判断しました。(とはいえ、いつかまたフル3Dが復活すると信じてます!)

パノラマバーチャルツアー:Panoplaza

そこで考え直したのが、Panoplazaでした。Panoplazaはパノラマ写真を用いた空間表現です。Google Street Viewに使われているのもパノラマ写真であり、3Dモデルと比較すると次元数は少ないものの、データはより軽く、撮影・構築コストも現実的な範囲のものになりました。ただパノラマ写真を使うだけでなく、パノラマ写真をクリック可能にし、またそれをクラウドサービスとして管理できるようにすることで、より多くのお客様に使ってもらえるではと考え、ウェブサービス型パノラマバーチャルツアー・パノラマバーチャルショップ構築サービスを提供しています。こうすることで導入事例も増えて参りました。

空間表現技術の革新を進めます

カディンチェではバーチャルショップ・バーチャルツアーの構築はもちろんのこと、各種ポータルサイトや社内システムでのパノラマコンテンツ利用に向けたシステム提供も行っております。空間表現にご関心のあるお客様はお気軽にお問い合わせ頂ければと思います。パノラマや3Dを利用して、ユーザ体験の改善・向上に貢献できれば幸いです。

soko aoki

事務所移転のお知らせ

2012年7月

関係各位

2012年07月11日
カディンチェ株式会社

弊社事務所が移転します

カディンチェ株式会社は、2012年7月13日(金)に、事務所を下記住所へ移転致します。
現事務所は7月12日(木)をもって退去致します。7月13日(金)から、新しい電話番号・FAX番号にてご連絡をお受け致しますので、何卒よろしくお願い致します。

新事務所住所

  • 住所:〒142-0062 品川区小山6丁目7番12号 メルシー西小山コモード 1F
  • TEL:03-6451-3560
  • FAX:03-6451-3560

新事務所地図

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iBooksを活用した電子パンフ作成(バーチャルツアー付き)

2012年7月

電子書籍・電子パンフレットコンテンツの作成:iBooks版バーチャルショップ

iPad, Kindle, Kobo等の電子書籍端末の発売により、電子書籍コンテンツの普及も広がりつつあります。電子コンテンツは書籍にとどまらず、雑誌やパンフレットといったビジュアル中心のコンテンツにも適しており、弊社としても今後の注目分野として考えています。

特に企業の営業担当者にとって、多量のパンフレットを持ち歩くのは時には大変であり、ペーパーレス時代の昨今においては受け取る側としてもデジタルデータで貰いたかったりします。また、デジタルならではのインタラクティブ・ダイナミックなコンテンツも実現でき、紙のパンフレットでは不可能だった表現力豊かな製品・物件紹介が可能になります。

バーチャルショップのiBooks Widget対応

カディンチェのパノラマバーチャルショップは、iBooks Authorの公開と同時にiBooksのコンテンツとして利用可能なフォーマット(ウィジェットとしての対応)を準備いたしました。つまり、電子パンフレットの中に、空間案内コンテンツを埋め込むことができるようになったのです。例えば以下のような利用例が考えられます。

 ー店舗紹介:商品カタログに付随した実店舗案内コンテンツ
 ー物件紹介:新築マンションパンフレットにモデルルームコンテンツ
 ー観光案内:旅行・観光パンフレットに観光スポットコンテンツ

iBooks Editor

電子パンフレットの可能性

紙のパンフレットをデジタル化しつつ、デジタルならではのこのようなインタラクティブなコンテンツを導入することで、お客様の内容に対する理解を深め楽しんで頂ければと思っています。弊社がこれまで構築してきたパノラマバーチャルショップを含んだサンプルパンフレットをこちらに用意しました。iPadをお持ちのお客様はこちらからダウンロードして頂き、iPadのiBooksで開いて頂ければ雰囲気がわかるかと思います。

iBooks コンテンツ
iPadからクリックしてください

バーチャルツアー・バーチャルショップの電子書籍化だけでなく、電子パンフレット作成のご相談等も承っております。お気軽にお声がけください。

soko aoki

位置情報(IMES)を利用したアプリ開発

2012年7月

位置情報サービスの概要

当社は屋内位置測位技術であるIMES (Indoor MEssaging System)を用いたサービス開発にも取り組んでいます。今日はIMESや位置情報サービスなどについて概要について紹介するとともに、今後の可能性について考えてみたいと思います。

これまでの位置情報サービス(Location Based Service)の多くでは、位置計測においてGPSやWifiを用いておりました。スマートフォンなどの端末により位置を計測して、位置に応じた情報を表示したり、その場所にチェックインしたりするアプリですね。位置に応じたゲームが流行ったり、FourSquareやFacebookでの位置共有を日常的に使うようになったりと、今後も位置情報サービスの可能性は広がりそうです。一方で、この位置計測について屋内ではなかなか精度の高い位置情報を取得できない状況が続いています。

屋内測位技術:IMES

IMES受信機そこで屋内でも高精度な位置情報を取得するための技術がIMESです。IMESとは「GPS衛星と同じ電波形式を用いた屋内GPS送信機(モジュール)を設置し、送信機からは時刻情報の代わりに送信機の「位置情報」を送信する。これにより受信機側では屋外で行われる時差の計算を行わず、屋内GPS送信機の位置情報を受信機の位置としてそのまま受け取り、受信機の屋内外でのシームレスな利用を可能にしたもの。」(以上、Wikipediaより)でして、現在日本ではIMESサービス開発キャンペーンなどを通して実証実験が始まっている段階です。

屋内位置情報連動型バーチャルショップ!?

屋内位置情報連動型バーチャルショップ当社もこのIMESサービス開発キャンペーンに参加して、「屋内位置情報連動型バーチャルショップの可能性」の検討を進めています。具体的には二子玉川ライズのショッピングセンターにて位置情報を取得し、その位置に応じたバーチャルショップを表示する、などといったシステムですね。実際的なシステム構成としては、IMES受信機で位置を取得⇒Bluetooth経由でAndroidアプリに送信⇒アプリで位置情報に応じてバーチャルショップを表示という動作手順です。現状のAndroidでは直接的にはIMES信号を受信できないため、このように特殊なIMES受信機を使用しています。

屋内位置情報サービスの今後

2012年7月現在IMESを使うには、受信側には上記の受信機、施設側にはIMESの発信機の設置が必要になります。今後各種スマートフォン端末がIMESに対応しつつ、またショッピングセンターなどの大規模施設で発信機が設置されれば、一気に屋内位置情報サービスが開花しそうです。そうすると、例えばショッピングセンターに訪れるお客様の位置情報を随時取得できた場合は、リアルショップだけでは伝えきれないお買い得情報等をアプリ経由で提供したり、訪問歴を記録しておいて帰宅後に再度バーチャルショップで買い物を再開する等の実現も可能だと考えています。

今回の例ではバーチャルショップとの連携をご紹介しましたが、それに限らず屋外・屋内位置情報を利用したアプリやサービスはいろいろと考えられそうですよね。弊社でもお手伝いできますので、お気軽にご相談頂ければと思います。

soko aoki

ご参考:IMESサービス開発キャンペーン募集要項